職場に馴染めない(2002/2/24まとめ)

時々、職場に馴染めないとか、自分には友達が出来ないというご相談者がいらっしゃいます。私たち人間は、孤独な状態をとても苦手としており、孤独感にさいなまれ、一生ひとりぼっちなのではないかと思うことは、とても怖い事です。

集団に馴染めないとか、サークルの仲間や友人達といても、自分はどこかその輪の中にはいないような気がするという方には、「属するな」という禁止令が入っていると考えられます。自分以外の存在への不信感、不信頼がベースになっており、文字通り「所属しない」、集団、社会などの一員としては生きない、という生き方のルールです。ほとんどが本人が意識しないくらい幼い頃に自らの生き方のルールとして決めたものですが、大人になってから孤独感で苦しむ事になる為、気づいたら出来るだけ早く解除するのが望ましいものです。「属するな」の禁止令を持っている方は、友人を作ることも、恋愛をすることも下手で、仮に恋人が出来ても長続きしません。

他人に心を開かないので、相手がそれを見破ってしまう為に、離れていくのです。

この「属するな」という禁止令は、皮肉なことに家族の結束が固く、大変仲の良い家族で育った人にも見られます。両親が、「社会には悪い人もたくさんいる。信頼できるのは家族だけだよ」という意味のメッセージを子供に送った為に、子供は「家族以外は信頼しないようにしよう」と生き方のルールを決めたのです。

あるいは、家柄や家系にこだわる両親の元で育った人にも見られます。「うちは一般の家庭とはちがうのだから」とか「●●家の人間として、ご先祖様に恥じないよう、このようにあるべきです」などの考え方の両親から「お前は一般の世間には属していないのだよ」というメッセージを受け取った結果です。

一つだけ誤解のないよう言いますが、禁止令は「こういう親だから必ず入る」という訳ではありません。同じ環境でも兄弟で性格が異なる事が示す通り、その人によって人生の生き方のルールはそれぞれ違います。同じシーンに遭遇しても、それを人生の決断とするか、何気ない一つの出来事として消化してしまうかは、その人ごとに違います。

ですが「こういう親、こういう環境だとこの禁止令が入りやすい」という傾向はあります。基本的にそのスタンスで書き進めたいと思います。

また、家族や両親の仲が悪く、最終的に離散してしまった為に、この禁止令を心に入れてしまったというケースもあります。愛してやまなかった最愛の両親が、離婚してしてしまった為にその悲しみがトラウマとなり、「自分の属する場所はない」と感じ、再度同じように悲しい思いをしない為に「もう属することはしない」と決めるのです。

人の心は、その人それぞれです。こうしたからこうなる、と全ての人に当てはめることは出来ません。ただ、その人の心は、その人がそうしようとして決めた結果が現在の形であると言えます。人は、自分で自分の性格を作ってくるのです。自分で作ったものだから自分の意志で、再度より楽に生きる為に形を変えることが出来ます。

「属するな」という決断を自分に課したその場に立ち戻って、失った集団や社会への信頼を取り戻し、「属しよう」という決断に書き換える事が出来ます。孤独感は消え、チームで成し遂げる事の快感を知ります。親しくしたかった仲間と、心から楽しく言葉を交わし、充実感を得る事ができるようになります。

声をかけたくてもかけられなかった、気になるあの人と話ができるようになります。人は孤独には弱い生き物です。孤独は出来るだけ早く解消した方が心の健康の為にも良いでしょう。

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